怒ってるんかと思った💦
◯概要
自分が訛っているとは知らずにとにかく方言で喋りまくるおじさん。たまに婆ちゃんが良く使ってた言葉が出てきたりして嬉しい。なお意味は分からない模様。
◯特徴
・めっちゃ話しかけてくる。(意味は分からない)
・色々教えてくれる。(意味は分からない)
・ときどき冗談をぶち込む。(意味は分からない)
・たまに怒ってるかと思う。(怒ってない)
◯方言おじさんに一言
いつも面白い(であろう)冗談ありがとうございます。
◯エピソード
大学を出てからは就職をせず、転々と色々な仕事をしていた。ゆく先々で人間関係に悩んだり給料の未払いがあったりして、20代の後半に差し掛かる頃にはメンタルも金銭的にも限界を迎え、とうとう実家に戻った。実家は訛りが色濃く残る関東のド田舎だ。
田舎に戻って3ヶ月ほど休養し、まずは派遣社員として再スタートした。そこでよく行っていた現場がとても過酷ながら楽しい場所だった。社会的に立場が弱い人間が集まるような環境で、かなりグレーな派遣会社も入っていた。歯のないおじさんや家のないおじさんも普通に働いていて衝撃を受けたが、たくさんの個性的なおじさんに囲まれながらの肉体労働は新しい世界が開かれた気がして楽しかった。
自分はそこでは若手で初心者。先輩のおじさんたちから色々と教わりながら働いた。しかしここはド田舎、みんな訛りが強烈だ。
「あんちゃんは◯◯〜✕✕〜あんだっぺぇ!」
まずい良く聞き取れない。
聞き返してみる。
「あのよ〜◯◯〜✕✕〜ぺぇ!」
「したっけ△△〜※※〜!!」
まずい止まらない。
「〜〜!!」
「〜〜!!!」
ヤバいちょっと怒ってるっぽい。
(あぁ、あの、、、)
口を開こうとした瞬間、
「だぁーっはっはっは!!w」
突然笑い出した。雰囲気で何か冗談を言っていたのが分かった。しかし何言ってるか分からない。これが田舎の現場仕事である。
午後になると運送屋のおっちゃんが出入りするようになり、現場はより一層にぎやかになる。自分たちが午前中に仕分けした建材をパレットに積み、ドライバーがそれを各地へ運ぶような流れだ。田舎で仕分けし田舎に運ぶ、要するにみんな訛っている。
ある時、運送屋のドライバーとうちのおじさんが大声で何かを言い合っていた。ぶっきらぼうな口調で「ペッペッペ〜」みたいな言い合いにちょっとビックリした。
(まずいケンカだ)
直感的にそう思った。急いで止めに入ろうとかけよる。頭の中では、
(おれ空手やってたから大丈夫)
とか、
(ケンカが多いから歯のないおじさんが多いんだな)
とか、色々と考えた。
近くまで行くと二人は
「「だぁーっはっはっは!www」」
・・・・笑ってやがった。
普通に冗談を言い合ってただけみたいだった。何なんだよチクチョー。
U字工事益子さんやカミナリたくみ君の怒鳴るような口調は実際にある。田舎のおじさんたちはあんな勢いで普通に楽しい話をしてるんだよ、どうか初めて見る方は驚かないでくれ。ちなみにおれは驚いた。田舎出身なのに世界が違いすぎたんだ。。。
二人の会話を聞いてると後ろから声がした。隣の県から来てるおじさんが話しかけてきた。
「~ってっからぁ~っぺよなぁ」
こっちも何を言ってるかよく分からなかったが、少し困り顔だった。どうしたんだろうかと思ってよく聞こうとすると、
「だぁーっはっはっは!」
あんたもか、おっさん。
何を言ってるか分からないが、田舎の過酷な環境で働くおじさんたちは楽しそうだった。社会的な立場は弱いものの自分は生きる活力をもらったのも事実。もちろんヤバい人もたくさんいたが、それはまた後日おじさん図鑑にて更新します。田舎の訛りがドギツいおじさんたちとの仕事は貴重な経験だった。感謝してます。
「いつも面白い(であろう)冗談ありがとうございます。」